2021年3月、日本国内データーセンターでファイルコインマイニングをするZIPANG FIL(ジパングフィル)の募集が開始されました。
CNVという別のマイニング案件を仕掛けていた方達が絡んでいるマイニング案件です。
この案件の販売会社代表は昨年7月ポンジスキーム(詐欺)のPGAと言う案件を「今、1番固いとされる投資先」として紹介していました。
現在はPGAに関する事はtwitterとLINEのタイムラインから削除されています。
積極的に紹介されている方達は、FXの案件「TLC-IBH銀行」、ファイルコインマイニング案件「EFILE」、別マイニング案件「CNV」を紹介していました。興味のある人はその後どうなったのか確認してみてください。
決してZIPANG FILが詐欺案件だと言っている訳ではありません。
次から次へと投資案件を紹介し続ける方達に対して違和感を感じるのです。
なぜ、まだZIPANG FILをお勧めしないのか?
結論から先に言うと、まだ何も実績がないからです。
メインネット開始前と違い各マイナーの実績を、例えば私のブログ等で確認する事が出来ますし各販売会社へ実際の受取数を確認する事も出来ます。
数ヶ月待てば実績が出て来るのですからそれを確認後、他社と比較し判断するべきかなと思います。
私が投資ている複数マイナーの収益ページ
ZIPANG FILは後発組なので実績がない
後発組は事業者としてはファイルコインマイニングの状況を知った上でリスク許容度を下げマイニング事業へ参加できるメリットはあると思います。
一方、購入する私達にとっては実績がない事が不安材料の一つです。
ファイルコインプロジェクトは2017年に始まり、その当時からマイナーは技術開発やProtocol Labsと協力しながら昨年10月15日にメインネットを迎えました。
メインネット前に投資した私は、テストネット、スペースレース、販売業者の話を総合的に考えマイナー7社に投資しました。ファイルコインV1社だけ知識もないまま、販売代理店の資料を鵜呑みにし失敗しました。このマイナーだけ未だに分配はありません。
*追記2021/4/7 元代理店FAGTクアトロで購入したファイルコインVは、マイニングされない事が確定しました。
私のようにメインネット前に不確実な情報でしか投資が出来なかったのとは違い、現在は実績を確認してから投資をする事ができます。
私が投資している1つ、中国大手マイナー時空伝(ST Cloud)はいま購入する人の方が断然リスクが小さくお得です。
ZIPANG FILにはマイニング開始されるまでマシーンのセットアップと充填期間として4ヶ月、更に担保差替え期間として3か月必要です。8か月目から実績がでるのでそれを確認してから投資するべきだと私は強く思います。販売会社が出した想定枚数は将来の減少分を考慮していないため意味のない数字です。
私が購入したIDM(韓国データライン+IPFS原力区)がZIPANG FILに似たケースなので比較記事を後日アップします。
ZIPANG FILは他社と比べ管理費が高い
マイニングされたファイルコインは投資家へ全て分配されるわけではありません。
電気代や人件費等の経費が引かれます。これが管理費と言われます。
中国大手マイナーは14.99%から25%とマイナーによってまちまちです。
販売代理店から購入すると高い傾向にあります。
ZIPANG FILは商品名であり販売会社、株式会社BCカンパニーのような代理店が入ると管理費は高くなります。
以下、中国大手マイナーの管理費です。参考にしてください。
マイナー(販売会社) | 管理費 |
ZIPANG FIL | 30% |
時空伝 | 20% |
海外RRMINE | 20% |
日本RRMINE | 25% |
IPFS原力区 | 14.99% |
1475IPFS | 20% |
ZIPANG FILは他社と比べ高額
ZIPANG FILは1TB3年契約148000円です。
最初の4か月は準備期間のためマイニング期間は実質32か月間(960日)となります。
最初の4か月後、更に3か月の担保差替え期間がありますが担保FILはいずれ契約者へ配布されます。
私が購入した時空伝は、1TB3年(1095日)880USDTです。実績は別記事を参考にしてください。
2021/4/7 追記
このプランは終了し別プランが販売されています。
ZIPANG FILの方が直ぐに高いと分かりますよね?
ZIPANG FILは買取のため3年後に販売会社、株式会社BCカンパニーが買取をしてくれるようです。購入前に買取価格(割合)が分かれば、それを差し引いてコストを考えられるのですが残念ながら3年後協議の上でとなっています。
ASICのマイニングマシーンの法定耐用年数は4年ですがファイルコインのマイニングマシーンの法定耐用年数が分からないのでパソコンをサーバー用として使用する場合で計算してみました。サーバー用途パソコンの法定耐用年数は5年です。
以下の計算式から3年経過後、帳簿上資産として59200円あります。
もし3年後の買取額が減価償却に基づいて計算され買い取って貰えるなら時空伝と同程度の価格になります。
もし買取額がとても低かった場合、下記の数字で交渉してみてはいかがでしょうか。
サーバー用途
取得価額:148000円
法定耐用年数:5年
定額法償却率:0.2
サーバー用パソコンの減価償却費は148000円×0.20=29600円となります。
148000円 – (29600×3年)=59200円
再度申し上げますが、実績のないマイナーや代理店から購入する場合は実績を必ず確認するべきです。実績を出していない時点での収益シミュレーションはダメです。
ZIPANG FIL 想定枚数は意味がない
ZIPANG FILの資料にある想定枚数は、FILFOXの全マイナー24h Average Mining Rewardの端数を切捨て0.1FIL/TBを基に算出しています。
FILFOXではZIPANG FILが販売しているノード情報を見ることができ、24h Mining Rewardも記載されています。
下記は3月13日23時59分時点での24時間全体平均とZIPANG FILの数字です。
全体平均:0.1030 FIL/TiB
ZIPANG FIL:0.0631 FIL/TiB
ZIPANG FIL ノード情報
ファイルコインのマイニングに関わらずマイニングは参加するマイナーと参加者が増えると1日に採掘できる量が決まっているので受取数は徐々に減っていきます。
ZIPANG FILでは実際ファイルコインを受取れるまで8か月+α必要です。
+αとは購入して直ぐに準備に入るわけではないので、+α分の日数が必要です。
実際に受取るのが8か月も先の話で、更にマイナー全体平均の数字を使っているため参考になりません。やはり確実なのは販売会社の話を鵜呑みにするのではなく実績を確認してからが良いと思います。
2ヶ月半記録をしてきましたが5月末の記録を最後に更新は終了しました。Filfoxで誰でも客観的な数字を確認する事ができますので購入時の判断の1つにしてください。Filfoxにある全マイナー24h Average Mining Rewar[…]
ZIPANG FIL コイン配布までが長い
私が購入しているマイナーの一つ時空伝や国内データーセンター第一号の徳島にある理信テックと言うマイナーでは、ストレージレンタルをすると時空伝は翌日13時にアカウントへFILが反映します。理信テックは2日後から配布が開始されるようです。
一方、ZIPANG FILは購入をしてからファイルコインの配布まで、5か月目は10%分、8か月目になって通常通りの配布が開始されます。明らかに条件が悪いと思います。
「待っていれば配布されるのだから別に問題ないよ」と考える人もいると思います。
マイニングは基本的に受取枚数が徐々に減って行くので貰えるうちにサッサっと受け取った方が良いです。受け取ったファイルコインは、高金利で貸出す事ができますので機会損失だと思います。私は受取ったファイルコインを年利30%と50%で貸出しています。
ZIPANG FIL 紹介報酬制度は不公平!?
ZIPANG FILには紹介報酬制度があります。
基本的には購入者以外は紹介報酬制度の利用は出来ないのですが、CNVという別のマイニング案件に参加している人は購入していなくても紹介報酬として5%もらえます。
1口以上購入すると紹介報酬は20%になります。直接紹介した人以外からも貰える仕組みになっています。
例えば、私が1口購入し紹介報酬20%だとします。
私が1口購入者を1人紹介すると20%の報酬を頂けます。1口購入者が更に1口購入者を紹介、更にその人が1口購入者を紹介をし、最終的に縦のラインに100人いたとします。
私以外はCNV参加者ではないので1口購入で紹介報酬は10%です。
100人目の人が1口購入者を紹介すると、100人目の人は10%報酬を受取り、私から見て1人目から99人目の人は紹介報酬はありません。同じ紹介報酬割合だからです。
その代わり私が差額10%を受取る事ができます。
私は無段階で報酬対象になる事に不公平に感じました。
もしもっと高い報酬割合が存在していたとすると、報酬割合が20%以下の人たちはその人達のために働く働きバチのようだと思いました。
ZIPANG FILが他社より優れている理由(販売資料から抜粋)
①マイニングを行う機械を購入する、設備投資の案件である
多くのマイニング業者は期限つきのストレージレンタルという形式を取っているため、期限が過ぎると手元には何も残りませんが、ZIPANG FILは機械の購入であるため機械が残る(最終的には売却する選択肢あり)だけでなく、設備投資として経費として認められる可能性があります。
→個人で購入する場合、買取でもレンタルでも特に大きな違いはないと思います。
3年後、何%で買い取りをしてくれるのか、継続運用の場合、追加費用はいくらなのか、購入前に知りたい内容です。
ZOOMセミナー講師Nさんはリースの場合は報酬が全然少ないとZIPANG FILのオプチャで言っていました。例にあげていたマイナーのストレージの仕様にもマイニング数は関係してきますのでリースは関係ありません。ちなみに税法上、レンタルとリースは意味が違うので私はレンタルと表記していきます。
私の購入したマイナーの実績を見れば分かるようにレンタルでもZIPANG FILの想定数より多く受取っています。
個人事業主や法人の場合ですと一括償却できると思うので節税効果を期待できると思いますが実稼働までにかなり時間がかかるので年度末直前には利用できません。
販売者として節税のメリットを提案するなら「経費として認められる可能性がある」と言う表現はとても弱く感じます。②日本国内ではNo1規模のマイニング設備である信頼性
ZIPANG FILは日本初、そして日本最大のFilecoinのマイニングプール。規模が大きいが故の効率的な運用と管理、何より国内に設定されている安心感が海外案件と大きく違います。
→テストネット、スペースレースから参加している日本のマイナーが熊本にデーターセンターを構えています。
そのため日本初の国内データセンターではありません。2021年3月8日時点でのストレージ容量はZIPANG FILの2倍です。③インカムゲインとキャピタルゲインにおいて、高い期待値
ZIPANG FILは1口あたりのマイニング総定数が77.28FILと、トップクラスの効率。日々発生するこのマイニング報酬に加え、年々上昇する予測のFIL価格の予想値を勘案すると3年後には400%の期待値が持てるため、投資の分散の一つとして非常に適しています。
→想定数が修正されていませんが最新の資料では67.9枚となっています。
この想定数の計算の基0.1FIL/TBはFILFOXにある全マイナーの24h Average Mining Rewardです。端数を切り捨てて計算しているので少し少なく想定数を算出していると言っているのだと思います。この想定数は意味がないで数字ですが自社のデータを使うべきです。Filfox:ZIPANG FIL(IPFS infinite JAPAN:f0155983)
ファイルコインのマイニングは1日で採掘されるFILは決まってますのでマイナーが増えると受取数も徐々に減っていきます。
韓国マイナーを販売しているサラパンダ(日本IPFS)等は検索マイニングやデータ保存による報酬が将来的に入ってくるので現在より多く受取れるようになると説明していますが商業利用が活発になるのはまだまだ先の事だと思います。
現在、どれだけ採掘されているかがもっと重要だと思います。メインネット前でしたら想定数に期待する側面はありますが、現在は実績を出しているマイナーがあるので想定数に期待するより実績を重視する方が理にかなっていると思います。④HUAWEIの最高スペックのマシンを利用したマイニング
ZIPAN FILのマイニングマシンは全て、HUAWEI JAPAN(サーバシェア世界3位)が用意
・監修を行なっており、何かトラブルがあった際にも即座にサポートされるため、安定稼働の信頼感が非常に高い体制が整っています。
→これは専属のエンジニアがいない事を意味しています。技術力を持ったマイナーであれば専属のエンジニアが常駐し問題が発生すれば即対応します。⑤マシンの設定や維持管理に至るまで、
全て国内の専門エンジニアが代行してくれる。
機械の設定・維持管理・保守、細かなトラブルに至るまで、全て日本国内のエンジニアが対応する安心感が他社と違います。
→ZIPANG FILが販売するマイニングプランの運用会社は、中国マイナーIPFS原力区から技術供与を受け運用しています。そのため独自の技術を持っているわけではありません。IPFS原力区のエンジニアが常駐しているわけではないので、国内のエンジニアが代行するしかありません。「他社と比べ安心感が違います」とありますがそうでしょうか?